部屋の押入れの掃除をしていると
付箋がたくさん貼ってある3冊の本が見つかった。
1冊目は高校時代大好きだった雑誌だ。
付箋をつまんで開いてみると
好きなモデルやオシャレなバッグのあるページに
一瞬にして跳ぶことができた。
この頃はとにかく憧れて服装も仕草も真似してみた。
本気でこうなれると思っていた。
2冊目は社会人になってから受けた資格試験の参考書だ。
当時は『出来ればもう開きたくない』と思っていたけれど
今見るとなんだかとても懐かしく感じる。
決して綺麗な字ではないけれど
『世界で1冊だけの参考書だ』って思うと
“くすみ”すら輝いて見えた。
3冊目は大学時代愛読していた小説だ。
小説に付箋を貼る物好きは少ないのだろうけど
気に入った台詞やフレーズを見つける度貼っていた。
存在しない人の言葉なのに
どんなに偉い人の名言よりも心に響いた。
今はきっとその時ほど感動はしていない。
そんな当時の私を支えた3冊の本を押入れに片付けたあと
『わたしって何のために生きているのだろう?』
『どのくらい価値があるのだろう?』
ふとそんなことを考え始めた。
答えなんてすぐ出ないことはもちろん分かっている。
誰が答えてくれるわけではないことも。
ただ少しそういうことを考えたかった。
そして正解ではないかもしれないが
たどり着いた1つの答えはこうだった。
【たしかに私の社会人としての価値を決めるのは会社かもしれない。
でも私の人としての価値を決めるのは紛れもない私自身だ。
この付箋をずっと外すのが怖かったのは
きっと自分の存在と貼られている付箋を重ねていたからかもしれない。
色んなところに自分がある。
つまり色んなところで必要とされている。
そんな気持ちになれると思っていたからかもしれない。】
もう一度押入れから付箋だらけの参考書を取り出して
恐る恐る黄色い付箋を1枚はがしてみた。
【ココは何度も読み返すこと】
私の字でそう書かれていた。
『そのための付箋でしょ』
そう自分で突っ込んでみたら少しだけ気持ちが楽になった。
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