ある日自分の悩みを解決したくて
ネットで相談先を探していた。
すると『世界一の相談員紹介します!』と
書かれたサイトを偶然見つけた。
怪しいと思いながらも開いてみると
『先生はこれまで相談してきた方全ての
悩みを解決してきている方です。
扱われているカテゴリーは
仕事・プライベート・子育て・家事・メイク・ファッション・健康など
全ての分野におよびます。
料金はかかりませんが
大変人気な為話を聞かせていただくまで
お日にちをいただきます。』
とだけ書かれていた。
顔写真も具体的なプロフィールもなく
『どうやって信じろって言うんだ?』と
ますます疑いの気持ちは増していった。
その日はそのページを閉じ
2日間ほど色んな人に相談にのってもらったが
解決することはなく
気づいたらまたこのページにたどり着いていた。
とはいえ
この先生を信じたわけではなく
『世界一なのに料金を取らないのはなぜ?』
『全ての分野で解決できるなんてことあるか?』
『なぜ顔やプロフィールは公開されていないのか?』
など気になる点はいっぱいある。
ここに戻ってきた今
解決すべき問題がただ増えただった。
とりあえずメールでの相談しか出来ない
ということだったので
【職場の人間関係について相談をお願いします】と
予約のメールをいれてみた。
すると半日後に返信が来た。
『あれ?意外に早いな』と思い
メールを開いてみると
【職場の人間関係についてお悩みなのですね。
先生はまだ手がいっぱいですのでもう少しお待ちいただきます。
お手数ですが悩みの内容を具体的にあげて
もう一度メールしていただけますか?】
という内容の返信だった。
『まぁまだ半日だしそれもそうか。』
と自分をなだめ言うとおりにした。
すると次の返信は1日後に届いた。
内容はこうだった。
【なるほど。上司の方の理不尽な説教や
お得意先の人の接待にうんざりされているのですね。
どうにもならないことはわかっているけれど
このモヤモヤをどうにかしたいと?
先生の手があくまでに
仕事の内容には満足しているかどうかと
どういう人間関係であれば満足出来るかの
2点について今のお考えとお気持ちを
メールしてくださいますか?】
このメールを読んだ時
『このスッタフだか助手だか知らない人に
なんでここまで話さなきゃいけないんだ?』という思いと
『でも無料で聞いてもらえるのだから
怒るのも違う気がするな・・・。』という思いが
ぐるぐるしていた。
そして自分の予感は良くも悪くも的中し
“先生ではない”この人とのやり取りで
気づけばもう1ヶ月が経とうとしていた。
『さすがに自分も馬鹿ではないぞ!』
そんなプライドから
【薄々感づいているのですが
実は世界一の先生なんていないのですよね?
たくさんのスタッフさんがやり取りを
してくださっているんですよね?】
と送ってしまった。
すると
【いいえ先生は本当にいますよ。
今もまさに悩んでいる方の解決のために
休まず動き続けていらっしゃいます。
もうしばらくお待ち頂けますか?
その間に・・・】
ここで読むのをやめ
すぐさま返信ボタンを押した。
【もう明日で1ヶ月ですよ!
その間にただの1通も先生本人から
メールをいただけておりません。
それなのにどうやって信じろというのですか?
もし本当にいるのでしたら
自分の前にはあと何人待っているかだけでも
答えて頂けませんか?
なんでしたらもう最初の悩みは
解決しかけています。
もうそこまで先生に聞いていただくことも
ありません!】
そう文章を打ち送ろうとしたその瞬間
ふと我に返った。
『“世界一の相談員”はいないけれど
それを頼りにメールをしてくる
悩みを抱えた人々を
この方々が救っているのか。
たしかに先生とやり取りをしたい訳ではなく
自分の問題が解決出来ればそれでいいんだ。』
そう思って文章を打ち直して送信した。
最後の一文に
【世界一の先生は
やり取りをしてくれたあなた方だったのですね?
気づいちゃいましたよ。笑】と添えて。
これへの返信はまた遅くなるだろうと思って
しばらく気にしていなかったが
どうやらあの10分後に返ってきていたみたいだ。
【残念。世界一の先生は私たちではありません。
正解は自分の考えや気持ちと向き合っていた
あなたの「心」そのものです。
こちらに送っていただいたメールの数が
そのままあなたとあなたの心の会話の数です。
私たちはあなたが「心」と会話する機会を作っただけですよ。】
たった今最後の問題が解決出来て
嬉しさと感謝で涙が溢れた。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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では、また次のブログでお会いしましょう(^^)ノシ