top of page
検索


ちんぷんかんぷん
ぼくは、世の中のことがよくわからない。 大人の話はむずかしくて、 ニュースは早口で、 漢字はたまにケンカしてるみたいに見える。 「将来のことを考えなさい」って言われるけど、 将来って、いつから将来なんだろう。 あしたはもう将来? それとも、もっと先? 学校で先生が言う言葉も、 たまにちんぷんかんぷんだ。 でも、黒板のすみっこに落ちているチョークの粉は、 雨の日の雲みたいで、 それを見るとちょっと楽しくなる。 お父さんが言う「世の中は甘くない」も、 ぼくにはよくわからない。 甘くないなら、 アイスを食べればいいと思う。 ちゃんと冷たくて、おいしいから。 お母さんは「空気を読みなさい」って言う。 でも、空気は見えない。 読めない本は、 むりに読まなくていいんじゃないかな。 わからないことは、たくさんある。 時計のしくみも、 どうして雲は落ちてこないのかも、 大人がなんでいつも急いでいるのかも。 でも、 犬がしっぽをふる理由はわかる。 おなかがすいたときに、 ごはんの音がするとワクワクするのもわかる。 だいすきな人が笑ったら、 なんだかうれしくなるのも
bottom of page