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IQ365

  • 9 時間前
  • 読了時間: 2分

「IQ、測ったことある?」


昼休みの自販機の前で、同僚が缶コーヒーを振りながら聞いてきた。

彼は最近、妙に“賢さ”に取り憑かれている。


「一回上げたら、もう人生イージーモードらしいよ」


そう言って得意げに笑う。

まるで、どこかに“賢くなるスイッチ”が隠されているかのように。


その日の帰り道、僕はふと思った。

本当にそんなスイッチがあるなら、誰も苦労しない。

それに、急に賢くなった自分なんて、少し信用できない気もした。


――翌日。


駅の階段で、僕は盛大につまずいた。

スマホを見ながら歩いていたせいだ。

恥ずかしさと膝の痛みを抱えながら、頭に浮かんだのは「昨日より、バカじゃないか」という言葉だった。


でも、そのとき気づいた。

昨日の自分は、スマホを見ながら階段を下りる危険性を、ちゃんと理解していなかった。 

今日の僕は違う。

痛み付きで、学んだ。


――IQ、+1。


そんな気がした。


それから僕は、勝手にルールを作った。

「昨日の自分を、1つだけ超える」



ニュースを流し読みせず、ひとつ調べてみる。

知らない言葉を、ひとつ覚える。

失敗した理由を、ひとつ言葉にする。


大きなことはしない。

派手な成果も求めない。

昨日との差分は、ほんの1でいい。


数週間もすると、変化が出てきた。

会話の中で、言葉が少しだけ増えた。

選択肢を考える癖がついた。

何より、「どうせ無理」という思考が減っていた。


ある日、あの同僚がまた言った。


「最近、なんか落ち着いてない?」


賢くなった、とは言われなかった。

でも、それでよかった。


賢さは、突然光るものじゃない。

毎日の積み重ねが、後から輪郭を持つ。


1日+1。

たったそれだけ。


でも、それを365日続けたらどうなるだろう。

昨日の自分を365回、置き去りにした自分が、そこに立っている。


天才じゃなくていい。

最短ルートじゃなくていい。


学ぶことをやめない。

挑戦から降りない。


それだけで、人はちゃんと賢くなっていく。


僕は今日も、階段の前でスマホをポケットにしまう。

昨日より、ほんの少しだけ賢くなるために。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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では、また次のブログでお会いしましょう(^^)ノシ

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